教えて!藤森病院

病気や治療のこと

脳卒中の後遺症、頭部外傷、脊椎損傷などが原因で起こる運動障害の一つに、痙縮という症状があります。痙縮とは筋肉が過度に緊張して、手足が動かしにくい、勝手に動いてしまう状態のことです。痙縮による姿勢異常が長く続くと、筋肉が固まって関節の運動が制限され(これを拘縮といいます)、日常生活に支障が生じてしまいます。そのような状態を改善させるためには、ボツリヌス療法とリハビリテーションを併用した治療が必要となります。

Q.ボツリヌス療法とはどのような治療?
ボツリヌス療法とは、ボツリヌス菌が産生する天然のタンパク質「ボツリヌストキシン」を主原料とした薬を筋肉内に注射する治療方法です。
ボツリヌストキシンはアセチルコリンという神経伝達物質を遮断することから、筋肉が収縮する力を抑える作用があり、この筋肉に対する特性を使ったさまざまな治療が行われています。
ボツリヌス療法による効果は3~4か月ほど持続しますが、時間の経過とともに効果が薄まり、筋肉が戻ってしまいます。そのため、筋肉の緊張を和らげる状態を持続させるには継続的な治療が必要です。
このような症状にお困りではありませんか?
✔ 手足が動かしにくく、着替えに時間がかかる
 ✔ 指が伸びずに、爪を切りにくい
 ✔ 手洗いに苦労する
 ✔ 歩いていると、腕が上がってくる
 ✔ 足の関節がガクガクと震える
 ✔ 足のかかとが浮いて、歩きにくい
 ✔ 歩くとき、足の指が曲がって痛い
 ✔ 足がねじれて靴や装具が履きにくい、歩きにくい

Q.ボツリヌス療法の効果は?
ボツリヌス療法によって次のような効果が期待できます。
・手足の筋肉がやわらかくなり、動かしやすくなります。
・関節が固まって動きにくくなるのを予防します。
・関節が変形するのを予防します。
・リハビリテーションが行いやすくなります。
・痛みを和らげる効果が期待できます。
・介護の負担が軽くなります。
ボツリヌス療法とリハビリテーションを組み合わせて継続して行うことで、その効果がより期待されます。

「脳卒中治療ガイドライン2021」
脳卒中後痙縮に対するボツリヌス療法 推奨グレードA





Q.ボツリヌス療法の治療スケジュールは? ボツリヌス療法の効果は、通常3~4か月持続します。治療を続ける場合には年に数回、注射を続けることになりますので、医師と症状を相談しながら治療計画を立てていきます。当院では、外来でのボトックス®︎治療に加え痙縮の増悪に伴う集中的な治療をおこなうため、入院でのボツリヌス療法とリハビリテーションを行っています。

手足のつっぱり痙縮情報ガイド

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